PMLとは、予想最大損失率と訳され、元々は、米国で発祥した災害(本来は、地震に限らない)に対する保険情報の一つで、我が国においては「対象施設あるいは施設群に対し、最大の損失をもたらす再現期間475年相当の地震(50年間で10%を超える確率で起こる大地震)が発生した場合の90%非超過確率に相当する物的損失額の再調達原価に対する割合」をいう。
簡便にいえば、建物が地震によりどの程度損失を受けるかを予想した指標であり、この値が小さいほど、地震に強い建物といえる。一般に、投資用不動産にあっては、PMLが20%以上の場合は、地震保険付保等、30%以上の場合は、耐震補強を行うなど対策が必要とされている。
PMLを計算式で示せば、次のとおりである。

PML(%) | 危険度 | 被害の程度 |
---|---|---|
?0 ~10 | 非常に低い | 軽微 |
10~20 | 低い | 局部的被害 |
20~30 | 中 | 中破 |
30~60 | 高い | 大破 |
60~??? | 非常に高い | 倒壊 |
PMLの対象は、建物等に与える物的損失額であり、被災者に対する補償、営業中断による損失額等は考慮されていない。