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鑑定とは?評価とは?似て非なるものその違いは?

鑑定と評価の違いとは?

不動産鑑定の実務では、よくお客様が「鑑定してください」とか「評価してください」などとご依頼されることがあります。どちらも鑑定評価のご依頼なのですが、厳密にいうと、鑑定評価は似て非なる概念です。

鑑定とは、物の真偽・良否などを見定めること、つまり“目利き(めきき)”をいいます。一般的に鑑定といえば、書画・骨董・刀剣などを見て、本物かどうかを判断することや宝石などのグレードを判定することをイメージされると思います。また、刑事事件で容疑者の精神状態を調べることも精神鑑定といいますが、これらはすべて目利きのことです。

不動産の場合も同様にその不動産の良否をあらゆる意味で判断・判定すること、不動産のめききをしています。また、不動産のうち、建物について建築士がその職務として調査や診断などを行うことも鑑定といいますが、評価ではありません。

何が違うのでしょうか。それは鑑定しただけでは、お金の値段に表示したことにならないからです。

不動産の評価とは、不動産の経済価値を貨幣額で表示することをいいます。つまり、不動産の鑑定評価とは、不動産のめききを行って(鑑定)その結果により値段をつけること(評価)なのです。

評価については、例えば(信頼性があるかどうかは別にして)、法的には、骨董品のめききをして○○円とお墨付きを与えることは、誰でも行うことができます。また、公認会計士や税理士が会社の企業価値を○○円と評価することもよくありますが、税理士等の業務独占ではないので、これも誰で行う事ができます。

しかし、不動産の評価だけは、不動産鑑定士の業務独占となっています。これは、大変ユニークなことで、あらゆる公的資格のなかで値段を付けることが独占的、かつ、公に認められているただ一つの資格が不動産鑑定士ということになっています。

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