令和4年都道府県地価調査結果が国土交通省より発表されました。
令和元年と4年の変動率の比較
分析結果
コロナ禍前「令和元年変動率」と、コロナ禍3年目「令和4年変動率」の比較から次の見方ができます。
元年と4年の変動率
4年の変動率のみを見ると、三大都市圏は住宅地1.0%、商業地1.9%といずれもプラスであるが、地方圏は住宅地△0.2%、商業地△0.1%といずれもマイナスである。
「変動率の変動元年→4年」を見ると住宅地では三大都市圏0.1%、地方圏0.3%であり、三大都市圏はコロナ禍前とほぼ同じ上昇率であるが、地方圏はコロナ禍前の下落率より下落率が縮小しており、地方圏の方がコロナ禍の影響が小さくなっていることを反映している。同様に商業地では三大都市圏△3.3%、地方圏△0.4%であり、地方圏の方がコロナ禍の影響が小さくなっており、上昇傾向の強かった三大都市圏がコロナ禍の影響を強く受けていることを反映しているものと考えられる。
住宅地と商業地の変動率
4年の全国平均の変動率のみを見ると住宅地0.1%、商業地0.5%と商業地の上昇率が大きいが、「変動率の変動元年→4年」を見ると住宅地0.2%、商業地△1.2%であり、住宅地は僅かであるが下落から上昇に転じているのに対して、商業地は上昇率がコロナ禍前に比較すると縮小したままであることが分かる。
住宅地では「変動率の変動元年→4年」がプラスとマイナスの都道府県に分かれているが、商業地では「変動率の変動元年→4年」が一部の県を除きマイナスとなっており、商業地がコロナ禍の影響を強く受けていることを反映していることが分かる。住宅地と商業地ともに上昇傾向の強かったところが、コロナ禍の影響を受けていることを反映しているものと考えられる。
香川県の変動率
香川県の住宅地の変動率は、元年△0.3%、4年△0.8%と下落が継続している。また、「変動率の変動元年→4年」は△0.5%であり、下落率は拡大している。香川県の商業地の変動率は、元年±0.0%、4年△0.8%と横ばいから下落に転じており「変動率の変動元年→4年」は△0.8%であり、住宅地、商業地ともにコロナ禍の影響を受けていることを反映しているものと考えられる。
(注)
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- △印はマイナスを示す。
- 変動率は、各年とも前年と継続する基準地の価格の変動率の単純平均である。
- 三大都市圏とは、東京圏、大阪圏、名古屋圏をいう。
- 東京圏とは、首都圏整備法による既成市街地及び近郊整備地帯を含む市区町村の区域をいう。
- 大阪圏とは、近畿圏整備法による既成都市区域及び近郊整備区域を含む市町村の区域をいう。
- 名古屋圏とは、中部圏開発整備法による都市整備区域を含む市町村の区域をいう。
- 地方圏とは、三大都市圏を除く地域をいう。
地価調査結果の分析のダウンロード
香川県『地価調査結果の分析』(令和4年)はこちらからダウンロードできます。(66KB) PDF