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不動産の鑑定評価とChatGPT、Bing、Bardの可能性 3

不動産の鑑定評価とChatGPT、Bing、Bardの可能性 3

今、最も注目されている人工知能(AI)を鑑定の現場でどのように生かせるのか検討を進めています。現在、私たちが簡単に取り扱える人工知能としては、ChatGPTBingBard現在はGemini)があります。不動産の鑑定評価でどのように活用できるか探ってみました。

-目次-
Ⅰ ChatGPT、Bing、Bardとは?
Ⅱ ChatGPT、Bing、Bardを試してみると
・最有効使用について
・標準的使用と最有効使用
・特殊な鑑定で活用できるか(キッチンカーの出店料)
・直接還元法の適用(計算問題)

Ⅲ 不動産の鑑定評価におけるAIの可能性

1.辞典代わりに使えるか?

不動産の鑑定評価で最も重要なキーワードである「最有効使用」の定義を尋ねてみましたが、Bardが比較的に的確で、ChatGPT、Bingの順番で点数をづけできます。AIの回答結果は、恐らく何れも鑑定士試験などの解答結果からまとめたような印象をうけました。

2.実務的例外を指摘できるか?

最有効使用に関連する例外を尋ねてみました。
このケースでは、ChatGPTが用途的地域ごとに事例を例示できておりましたが、BingとBardは抽象的な解答でした。試験の解答であれば、Bardのような解答(このままで  は十分ではありませんが)もありかもしれません。

3.特殊な事例を収集できるか?

各AIの解答は(それぞれの数字が正しいかどうかは検討を要するものの)、概ね質問の主旨に沿った解答が生成されたように思えます。
本件で言えば、キッチンカーの出店料は、日割り、歩合、日割り+歩合があり、曜日や時間帯、オフィス街か繁華街かなどによっても変わることをAIが指摘しています。このような使い方では有用と感じました。

4.計算は正しくできるか?

各AIとも計算ロジックは、想像よりも問題は少なかったのですが、計算の単位を一桁間違っておりました。千円、万円という表示ではなく、円単位で計算させれば良いのかもしれません。不動産鑑定では、NCFで計算を行うことや資本的支出をNCFで考慮することを各AIが理解できていたのは意外でした。

5.まとめ

現段階ではどのAIも完全ではないので、どのAIが優れていると評価できる段階ではないと感じました。したがって、同じ質問を各AIに行って、解答を比較検討することがよいかもしれません。
AIも日々進化しているので、おそらく半年もすぎれば全く違った解答になる可能性がありますので、引き続き検証を行ってゆきたいと思います。

  • 不動産に関しては、生成AIの能力差は少なく、格別なアドバンテージはない。
  • 生成AIの能力差は少ないものの、それぞれ一長一短があり、相互比較すると補完できる可能性がある。同じ質問を各AIに尋ねてみよう。
  • 生成AIは日々進化している。同じ課題であっても数日たつと別の解答が出てくることもある。
七夕まつり

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