3月22日に国土交通省より本年の地価公示が発表されました。
新型コロナウィルスの影響は、土地価格にも大きな影響を与えていることが、今回の地価公示でも明らかにされています。
そこで、東京23区の地価変動について新型コロナ前と現在の公示価格を比較してみました。
もちろん、地価変動の要因は、新型コロナ以外も多数ありますのですべてが新型コロナで説明できるものではありませんが、一定の傾向が見えてくるのではないかと考えています。
これによる地価変動のベスト5&ワースト5をみると次のとおりです(2019年1月1日時点から2022年1月1日時点まで3年間の変動率を示し、選定替えのポイントは除いております)。
【地価上昇ベスト5】
第1位 港5-47 +26.2%
港区海岸1-9-18 地図はこちら
第2位 台東5-28 +25.5%
台東区浅草2-34-11 地図はこちら
第3位 足立5-1 +24.8%
足立区千住2丁目57番3外 地図はこちら
第4位 港-19 +21.5%
港区港南3-7-23 地図はこちら
第5位 渋谷-11 +21.4%
渋谷区恵比寿西2-20-7 地図はこちら
これらのポイントは、一見商業地にみえますが、実はいずれもマンション適地です。特に港5-47は、ウォーターフロントにあって高層マンションの建設が次々と進んでいる地域で、浜松町駅にも近いことから大幅な地価上昇となっています。また、台東5-28は、浅草寺に近い商店街にありますが、低層階が店舗で上層階はマンションが多いエリアです。もともと浅草は繁華な小規模店舗と住宅が見事に調和して活気ある下町風情が特徴のエリアです。なお、足立5-1は、駅前商店街に立地する銀行店舗ですが、隣の敷地の上層階はマンションとなっています。
【地価下落ワースト5】
第1位 中央5-53 ▲14.0%
中央区銀座8-6-20 地図はこちら
第2位 中央5-2 ▲9.6%
中央区銀座6-8-3 地図はこちら
第3位 中央5-23 ▲9.0%
中央区銀座7-9-19 地図はこちら
第4位 中央5-29 ▲8.2%
中央区銀座2-6-7 地図はこちら
第5位 千代田5-48 ▲7.9%
千代田区有楽町1-2-9 地図はこちら
ワースト4までいずれも銀座エリアというショッキングな結果です。もともと地価水準が極めて高い高度商業地で、事務所というよりは高級品小売店や飲食店が入居するビルの多いところですので、新型コロナの影響が大きく現れたものと思われます。千代田5-48も飲食街のビルです。これらのポイントは新型コロナ禍の収束と共に地価上昇が期待されます。
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