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グリーンリースとは?具体的な説明とメリットについて解説します。

皆さんこんにちは。

本日は持続可能な未来を目指すための重要なステップでもある「グリーンリース」について説明します。

環境リスクとESG経営の重要性

世界的リスクの上位5位を「異常気象」「気候変動緩和・適応への失敗」「自然災害」などの環境要因が占めています。2020年のコロナウイルスが世界経済に打撃を与えた一方、長期的には環境リスクの深刻さがさらに増しています。

このような状況下で、持続的成長を目指す企業にとって、環境・社会・ガバナンス(ESG)の観点を軸にした経営が必須となっています。環境対策に積極的な企業が投資対象として選ばれる時代になり、不動産業界でも環境性能の高い不動産に対するESG投資が主流です。

不動産業界におけるESG投資

投資家の動機

投資家がESG投資を行う理由の第1位は「入居者や入居企業がESGを重視して入居を選別しているから」。

家賃上昇率

ESG不動産とそうでない不動産を比較して許容できる家賃上昇率は「4〜6%」が最多。

最新の大規模ビルでは、環境認証制度「LEED」や「CASBEE」を取得し、先進的な企業をテナントに呼び込んでいます。しかし、既存建物の環境性能向上のインセンティブは低く、中小ビルは築年数が高く改修が難しいです。ビルオーナーは賃料アップや稼働率向上の見通しがない限り、設備改修に消極的です。

テナント企業側も、グリーンビルディングへの入居を望んでいても、高額な賃料や床面積などで条件が合わず、設備面に不満を抱えています。

このような状況を解決する方法の一つとして、「グリーンリース」があります。

グリーンリースとは?

グリーンリースとは、ビルオーナーとテナントが協働し、不動産の省エネなどの環境負荷の低減や執務環境の改善について契約や覚書等によって自主的に取り決め、その取り決め内容を実践することをいいます。 この取組により、 ビルオーナー・テナント双方が光熱費削減等の恩恵を受け、Win-Winの関係を実現します。

引用:国土交通省

グリーンリースは、オーナーとテナントの両方に、省エネに取り組む動機づけが働きやすくすることを目指し、2005年にオーストラリアで提唱されました。

貸主と借主が協力して環境負荷を低減し、エネルギー効率を向上させることで、双方にとってメリットのある契約形態となります。企業が持続可能なビジネス運営を実現するためには、グリーンリースの導入が有効な手段となるでしょう。

グリーンリースのメリット

グリーンリースには、費用負担と利益配分、エネルギーや水の削減目標、改修した環境配慮設備に関する原状回復義務の免除、罰則などが含まれます。これにより、オーナーとテナントの責任と義務を賃貸借契約書で明確にし、双方が協力して環境に優しい建物の創造と維持に努めるための動機づけとなります。

オーナーのメリット

  • 環境不動産としてアピールできる点
  • 節電対応などの条例に従うことで、テナントの空室率を上げることも可能。

テナントのメリット

  • 電気料金の削減
  • 環境問題に取り組むことでCSR活動やIR活動に繋がる
  • 新しい機器を導入することで利用者の環境の改善につながります。

グリーンリースの2つの取り組み

グリーンリースは、環境に配慮した建物の運用と改修に関するオーナーとテナントの協力を明確にした賃貸契約です。この取り組みには、以下の2つのアプローチがあります。

  1. 運用改善のグリーンリース:省エネや環境配慮をオーナーとテナントが協力して実践すること。
  2. 改修のグリーンリース:オーナーが建物の改修に投資し、その利益をテナントが享受すること。

 

これら2つのアプローチを組み合わせることで、効果的に環境改善を図ることができます。

まず、オーナーとテナントが協力して建物の運用を改善し、必要に応じて建物の改修を行います。

引用:国土交通省

まとめ

環境不動産とグリーンリース契約により、企業は持続可能な成長を目指すことができます。環境対策を積極的に取り組む企業が投資対象として選ばれる時代において、グリーンリースの導入は企業の経営戦略の一環として有効です。メリット・デメリットを理解し、自社に適した対応を検討しましょう。当社では、不動産に関するタイムリーな話題の調査レポートをメルマガ配信を行っておりますのでこちらも是非ご登録ください。

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