「デットファイナンス」「エクイティファイナンス」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
「デット」は英語の ‘debt’ つまり負債や借金のことを指し、「デットファイナンス」は返済義務のあるお金を借り入れる資金調達の手法です。対して、「エクイティファイナンス」は株式を発行し資金を得る方法で、原則として返済義務は生じません。
今回この記事では、デットファイナンスの特性について共有させていただきます。
エクイティファイナンスについての記事はこちらから⇩
デットファイナンスのメリット
①税金の節約が可能
デットファイナンスで得た資金の利息は、税務上の経費として計上できます。これによって利益を減らすことが可能で、それにより法人税の負担を軽減できます。
②信用力の向上
返済実績が信用力を高め、将来的に再度資金を調達する際に有利となる可能性があります。
③経営権に影響がない
デットファイナンスは、株式を発行することなく資金を調達します。そのため、経営権が移譲されることがありません。
④法人税の増加リスク回避
デットファイナンスは資本金の増加がないため、法人税の増加リスクを回避できます。
⑤節税を期待できる
負債を利用することによる節税効果は、企業の法人税率が高いor債務残高が多いほど大きくなります。詳しい計算式などは下記リンクを参照してください。
⑥資金計画が立てやすい
デットファイナンスでは、貸付額や利息率、返済期間などが予め決まっているため、返済計画を立てやすく、資金繰りが容易になります。
デットファイナンスのデメリット
①負債の発生
デットファイナンスで資金を調達すると企業の負債が増加します。
②返済期限のプレッシャー
デットファイナンスでは、借り入れた資金を返済する期限が存在します。
③金融機関からの経営指導
デットファイナンスを利用すると、借り入れが増えるほど、会社の経営状況について金融機関から指導を受ける可能性があります。
④自己資本比率の低下
借入金による資金調達(DBO)を行うと自己資本比率が下がる可能性があります。
⑤金利負担
デットファイナンスを利用すると、利息の支払いが必要となります。利息の支払いは支出として計上されます。
まとめ
使い方に注意を払うことにより、デットファイナンスは企業の成長に大いに寄与できるツールとなります。借入する前には自社の返済能力を考慮し、利息負担を考えることが重要です。これにより、デットファイナンスを最大限に活用することができます。
資金調達の戦略を明確に理解することは、不動産の証券化市場で競争力を持ち続け、
その市場全体の成長と活性化を推進する上で重要になります。