【鑑定実務】いろは講座・5日目
このサイトは当社求人に応募をご検討中の方々に向け、当社の若手社員を対象とした社内研修で用いた講義レジュメを公開しています。
5日目の講義レジュメ
【資料の収集と実地調査】
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- 今回は資料の収集と実地調査の講義です。
- 鑑定評価の依頼を受けた後、まず、依頼者に資料提示と実地調査の立会を依頼します。
- 資料の依頼にあたっては、依頼者がスムーズに提示できるように必要な資料リストを送付します。対象不動産の類型や用途によって必要な資料が異なるので、資料請求の漏れがないよう注意します。
- 実地調査の依頼にあたっては、日時・所要時間・立会人の有無等を確認します。また、竣工図や大規模修繕履歴等を確認し、対象不動産のどこを見たいのかを事前に依頼者に伝えておきます。
- 実地調査で「対象不動産の確認」を確実に行うため、事前の準備が大切です。
資料の収集(依頼者提示の資料含む)
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- 確認資料
- 物的確認:謄本、実測図、固定資産税台帳、竣工図、確認検査済証等
- 権利の態様の確認:テナント一覧、賃貸借契約書、管理規約、共同ビル協定書等
- 確認資料
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- 要因資料
- 一般資料:景気動向指数、消費者物価指数、公社債利回り等
- 地域資料:住宅地図、都市計画図、開発指導要綱等
- 個別資料:道路台帳、土地境界資料、土壌汚染調査資料、耐震診断書、エンジニアリングレポート(建物調査報告書)等
- 要因資料
実地調査(対象不動産の確認)・役所調査・市場調査
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- 実地調査
- 近隣地域・周辺地域の調査
- 現地にて対象不動産の確認
- 土地:現況地目、数量、形状・高低差、接道状況、借地・区分地上権等の有無、隣地の状況、越境の有無等
- 建物:階層、構造、用途、間取り、増改築・大規模修繕等の有無、テナントの状況、環境汚染物質の有無等
- 役所調査
- 公法上の規制、土壌汚染、埋蔵文化財等の調査
- 道路台帳写し、建築計画概要書写し等の取得
- 実地調査
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- 市場調査
- 取引事例、賃貸事例の調査
- 類似物件(Jリート物件など)の調査
株式会社中央不動産鑑定所 研修委員会
- 市場調査