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ZEHとは?メリットとデメリットについて解説します。

ZEH(ゼッチ)とは?なんの略?

ZEHとはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語で、一般的にはゼッチと言われることもあります。

ZEHは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

引用:国土交通省

参考:『ご注文は省エネ住宅ですか?』(建築物省エネ法特設ページ/国土交通省)

 

ZEHの特徴は?

  1. 高断熱性能

ZEH住宅は、断熱性能を高めることで冷暖房の効率を向上させます。これにより、少ないエネルギーで快適な室内環境を維持できます。

  1. 高効率設備

エアコンや給湯器、照明などの設備は、エネルギー効率の高いものが採用されています。これにより、日常的なエネルギー消費が抑えられます。

  1. 再生可能エネルギーの利用

太陽光発電システムなどを導入し、自宅で再生可能エネルギーを生み出すことができます。これにより、エネルギー消費のバランスがとれ、年間のエネルギー収支がゼロに近づきます。

ZEHのメリット

  1. 環境への貢献

化石燃料の使用を減らし、二酸化炭素の排出を抑えることで、地球温暖化の防止に貢献します。さらにZEHなら、台風や地震などで停電しても、自宅で生成した電力を蓄えておくことで、非常時の備えとなります。

  1. 光熱費の削減

高断熱・高効率な設備と再生可能エネルギーの利用により、月々のランニングコストや光熱費が大幅に削減されます。

  1. 快適な住環境

高い断熱性能により、夏は涼しく、冬は暖かい快適な住環境が保たれます。

ヒートショックなどのリスクも軽減することができます。

ZEHを目指す理由

 

日本では、2050年のカーボンニュートラル達成を目指して、菅内閣総理大臣(当時)が2020年10月26日に所信表明演説でその実現を宣言しました。これを受けて、2021年10月22日に閣議決定された第6次エネルギー基本計画においては、建築物省エネ法や省エネ法に基づき、既存住宅・建築物についても省エネルギー改修や省エネルギー機器導入を進めることで、2050年に住宅・建築物のストック平均でZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)およびZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)基準の省エネルギー性能が確保されることを目指すとしています。

第6次エネルギー基本計画(上記に関する記述はP43、P59)

 

さらに、2030年度以降に新築される住宅・建築物についても、ZEH・ZEB基準の省エネ性能を確保することを目標としています。これを実現するために、2022年6月17日に建築物省エネ法が改正され、省エネ基準への適合義務の対象拡大や誘導基準の引き上げなど、省エネ化を促進するための環境整備が進められました。

2022年2月10日に閣議決定されたGX(グリーン・トランスフォーメーション)実現に向けた基本方針では、住宅における断熱窓への改修や高効率給湯器の導入支援、建築物における外皮の高断熱化や高効率機器の導入支援など、具体的な戦略が示されました。また、国際的な場でも、G7やCOP28の会合において、省エネルギーと再生可能エネルギーの重要性が強調され、2030年までに再エネ発電容量を世界全体で3倍、省エネ改善率を世界平均で2倍にすることが目標として掲げられました。

このような状況の中、ZEHフォローアップ委員会は、2030年および2050年の目標達成に向けて、ZEHの普及促進に取り組んでいます。今後もさらなるZEHの普及と省エネルギー性能の向上を目指して、各種取り組みが進められていく予定です。

まとめ

ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)は、エネルギー効率の高い設備と再生可能エネルギーを組み合わせることで、年間のエネルギー消費量をゼロに近づける住宅です。環境に優しく、光熱費の削減にもつながるため、これからの住宅選びの一つの基準として注目されています。

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